【レビュー】「苦しかったときの話をしようか」キャリアを見つめ直すときにおすすめの本

著者の森岡毅氏は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや丸亀製麺を復活させたマーケターです。
他の著書『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』など。
森岡氏の就活を控えた大学生のお子さんに伝えるキャリア論を書籍化したものです。
「苦しかったときの話をしようか」で自分の年収が客観視できる
年収を決める法則が紹介されています。
『職能の価値』×『業界の構造』×『成功度合い』
選択する職能の価値と業界の構造で年収の期待値の範囲が決まるというものです。
例えば、金融業界の営業職と製造業の営業職では、同じ職能ですが年収の期待値が異なります。
業界の構造により人件費に捻出できる費用はおおむね決まるので、同じ業界の同じ職種の人は、同じくらいの年収になります。
しかし、年収がたくさんもらえそうという視点で職能と業界を選べばいいというわけではなく、自分が情熱が持てる好きな仕事を選ぶ。
そうすると成功度合いが高まりやすい=成功しやすいというもの。
好きな仕事により、スキルと実績を獲得し、その「職能」、その「業界」のプロになる。
その結果、例えば、営業マン→営業マネージャーへなどへ職能のステップアップが可能になる。
職能がステップアップできれば、年収の期待値も上昇することになるというものです。
本書では、さらに起業して資本家を目指す可能性についても言及されています。
「苦しかったときの話をしようか」がおすすめな方
・キャリアに悩んでいる方
・就活、転職活動中の方
「苦しかったときの話をしようか」を読んで思ったこと
30代後半の私ですが、年収を決める法則について非常に納得できました。
「職能」×「業界」でスキルと実績を積んでいれば、
業界を変えること
or
職能をステップアップすること
で年収をアップできる可能性があります。
逆に、長年がんばっているにも関わらず、「職能」×「業界」でスキルと実績を積めずに成功度合いが小さいと判断できる場合は、職能や業界を見直してみるよい機会かもしれません。
自身の強みを活かせる場所で戦うのは、マーケティングの基本ですね。
さらに本書には、自身の強みを分析し、自分が好きな職能と業界(成功できそうな)を選び、どのように会社に訴求していくか。
自身をどうブランディングして売り込むかという凄腕マーケターの森岡氏ならでは戦略立案の方法が書かれています。
いかがでしたでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。